FD3Sオルタネータの流用


以前、ショップにてセブンドックを受けたときの指摘事項の一つにオルタネータの電力不足というのがあり、このたび定番のFD3S用オルタネータを流用し交換することとしました。(2006年7月)

オークションで結構長い期間をかけて物色しました。みなさん結構狙っておられますので、相場は高いです。
そして何度もウォッチリストに入れながら高額になり入札できないまま時が過ぎ、やっとライバルの少ないタイミングでゲットしました。

出品者の説明文での話になりますが、何型かは不明の5万km走行のFD3Sから取り外したオルタネータです。5千円ちょっとで落札でき、満足のいく価格です。自分のFCは15万kmオーバーでなので、それに比べればはるかにマシな使用距離だと思います。100Aに容量UPするのも良いですね。

さっそく取り付け作業に入りたいと思います。いろいろな方が流用されているので、サイトを参考にさせていただき作業に入りました。
いまさらこのサイトで紹介って感じかもしれませんが、せっかく作業したので自分の作業記録としてUPします。

【準備物】
 ・FD3Sオルタネータ
 ・FDオルタ流用可能なプーリー(私はFC3S.jpさんのシングルタイプのプーリーを買いました)
 ・ボルトナットM8×25〜30mm(ワッシャとスプリングワッシャも)を1セット
 ・FDオルタのハウジングをカットする工具(ディスクグラインダや金切りノコなど)

FDオルタを流用する場合、ハウジングがエンジン側に一部干渉するみたいなので、分解してカットします。
まず24mmのソケットをインパクトレンチにつけて、FDのプーリーを固定しているナットを緩めて外します。


次にハウジングをとめている4箇所のボルトを緩めて外します。


そしてハウジングの半分を外します。結構きついのかサビがあるのか、揺さぶりながら外しました。中のローターも抜き取ります。


ローターとハウジング内のブラシの接点部分は金属粉?で汚かったので、接点復活スプレーなるものできれいにしておきました。

写真のようにかなり汚かったです。。

ローターを抜いたら、矢印部分の3箇所のネジをプラスドライバーで外します。

黄色矢印のネジは垂直にドライバーが立てれないので、ネジバカにしないよう注意が必要です。

裏側のネジ1本を外し、黒いカバー内のナットをゆるめて・・・・


黒い樹脂の部品を外します。そして裏側のハウジングも外します。この裏側のハウジングをカットします。


カットする部分を大まかにマーキングして、ディスクグラインダーに切断砥石をつけてざっくりといきます。

切り口はヤスリなどを使い、きれいにしておきました。

カットするのは上記の1箇所だけなので、あとは元に戻すだけです。
まず、カットの済んだ裏側のハウジングとコイル部分を組み付けます。3箇所のネジを締め付けます。


そして、ローターを写真のブラシがある穴に入れるわけですが、当然このままでは入りません。。。

少しの間、悩んでしまいました。。。いろいろながめていたら、ハウジング裏側にブラシ部分へ貫通する小さな穴を発見しました(゚-゚)

ブラシは常に飛び出すようにバネが効いています。そのバネを押し戻す方向(ブラシを引っ込ませる方向)へ六角レンチか何かを使って押し込んでおいて、その状態で小さい穴から針のような細い棒を挿すことによって、ブラシの頭が飛び出さないような突っかえ棒の役目となります。

私は裁縫用のマチ針を使いました。すると右の写真のようにブラシが隠れた状態を保持できます(^-^)

その状態のまま、ローターを挿入し(矢印部のカラーを忘れないように)、前側のハウジングもはめ込みます。


そして黒い樹脂の部品を取り付けて、ネジ1本とナットを締め付けます。


ナット部分のカバーもカッチリとはめ込みます。

いま考えたら、この樹脂の部品はナットさえ外せばハウジングは外せたかもしれません(^o^;)

そして前後のハウジングを固定する貫通のボルトを締め付け、先ほど裏側から挿したマチ針を抜いて、ブラシを解放し接点と接触させます。


次はいよいよFD3S用オルタをFCで使用するためのプーリーの取付です。
私が選んだのはFC3S.jp製のFC用FDオルタ流用プーリーです。カラーとのセットです。

プーリーは各社から出ていますが、Wプーリーは必要ないし、このプーリーが一番安かったので決めました。

まず付属のカラーを挿入し、プーリーを向かい合わせに抱き合わせて挿入し、FD純正のスプリングワッシャとナットで固定します。


とりあえず手で締めこめるところまで締めて・・・


インパクトレンチを使って本締めします(締め付けトルクは不明)。

インパクトがない場合はプーリーが回らないように固定してレンチで締めても良いのではないでしょうか。

これでFCにボルトオンできる状態となりました。さっそく取り付けに入ります。

作業に邪魔なストラットタワーバーを外しておきます。バッテリーのマイナス端子も外しておきます。

※I/Cが純正ですが、このとき訳有って一時的に戻しているだけです。

まずはFC純正のオルタを外します。オルタを固定している左右2箇所のボルトを外します。


ここで結局インタークーラーも作業に邪魔なので外しました(^^ゞ

そして、茶色いカバー内の端子のナットを外して端子(配線)も外します。


プーリーからベルトを外して・・・コネクタも抜きます。


オルタを揺さぶりながら、ざっくりと取り去ります。とった後の場所がすごく汚いですね。。


この機会にパーツクリーナーなどできれいにしておきました。


FCとFDのオルタのツーショットです。(左がFC、右がFD)


FDの方のハウジングは分解した時にワイヤーブラシやクリーナーなどで磨いたので若干きれいだと思います。


FDオルタの取り付けに入ります。穴位置を合わせながら、まず矢印部分の貫通ボルトを締め込みます。
ベルトにテンションをかけるのに動かせる程度までボルトを締め付けます。


そして、ベルトをプーリーにかけておきます。また、コネクタもつないでおきます。(FC後期とFD用はコネクタが共通みたいです)


そして先ほど外した車両からきている配線の端子をボルトに通して、ナットで固定し茶色のカバーを元通りにかぶせておきます。


あとはテンションをかけて、ここのボルトを固定するだけです。
FCオルタは、オルタ自体にネジがきってあるのでボルトだけで固定できましたが、FDオルタはただの穴なので貫通する長さのボルトとナットが必要になります。

私の場合、M8の30mmボルトを使いました。奥側にエンジンハンガーのブラケットがあるので長すぎると干渉して締めこめれなくなります。
エンジンハンガーとのクリアランスは、適当にワッシャやスプリングワッシャなどで調整しました。(25mmがちょうど良いかも)

黄色矢印がボルトの頭です。ピンク矢印がボルトの先端です。エンジンハンガーとのクリアランスがギリギリなのが分かると思います。

大きめのマイナスドライバーなどでオルタ本体を上向けに押し上げながら適度なテンションをかけて本締めしました。
そして軸となる左側のボルトも本締めします。

最後にインタークーラーとタワーバーを元に戻して作業完了です(^o^)丿

私の場合、オルタのボディにアーシングをしているので、右の写真のように接続しておきました。

余談ですが、FDオルタはARC純正置換インタークーラーだと干渉するので流用は無理みたいです。
純正I/Cか、私のような1.5倍I/C、もしくは前置きI/Cなら流用可能ですね。HKS製の純正置換えI/CならOKかも(未確認)。


【交換後のインプレ】
交換後、早速エンジンを始動し、ターボタイマーの電圧表示機能で電圧を確認します。
ライトOFF、エアコンOFFでは13.6Vか14.0Vの表示です。14V表示なんて最近みたこともありません。
ライトONで13.3Vぐらいでしょうか。エアコンONだとさすがに12V後半になります。。。
FC用とFD用では電流が80A→100Aに容量UPなので、電圧での判断が正しいのかどうなのか分かりません。
電圧だけで判断すると以前よりははるかにマシになりました(^-^)


【2009年2月 追記】
FC純正オルタよりも少しボディの大きいFDオルタですが、ハーネスを圧迫するので改善しました(2009年2月)

オルタのハウジング形状の問題からか、FDオルタはけっこうキツキツで、写真のようにハーネスを圧迫していました。


さっそくオルタを外してみたところ、この出っ張り部分が悪さをしてるようです。


削って対処しようと思います。まずは内部に削りカスが入らないようにマスキングします。


そしてディスクグラインダーで削って、マスキングをはがしました。


こんな感じで、凸型の出っ張り部分を平面にして、エッジをなくしました。


ハーネスにはいちおうビニテを巻いておきました。


そしてFDオルタを取り付けます。写真では見えにくいですが、今までの圧迫がなくなりハーネスに優しくなりました(^-^)


インタークーラーなど、ひと通り元に戻して作業完了です(^o^)丿


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